サーマルカメラについて

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こんにちは!防犯カメラ屋の新人営業マン、ガッキーです。
昨今のコロナや感染症対策のために使用されるサーマルカメラについて、弊社に大変多くのご相談をいただいています。

サーマルカメラの構造について

まず、サーマルカメラのサーマルとは「thermal=熱の」という意味です。
熱を感知することのできるカメラをサーマルカメラと呼び、このカメラで映し出す映像を熱画像(サーモグラフィ)と呼びます。
遠赤外線という目に見えない光を検知するセンサーが搭載されていて、遠赤外線が強ければ赤く表示し、弱ければ青く表示し遠赤外線の強さを色によって表示させる仕組みになのです。温度ではなく遠赤外線を検知し、検知した遠赤外線のエネルギー量をもとに映像の撮影ができているのです。

「遠赤外線」とはなに?

すべての物質から発せられている波長で、高い温度の物質ほど遠赤外線を強く(長く)放射する特徴があります。遠赤外線は可視光(人間の目に光として感じる波長)に比べて波長が長いため散乱しにくい特徴があり、煙が立つ場所や、薄い布くらいならそれを透過して向こう側の物体の撮影をすることもできます。

 

精度

これまでサーマルカメラ測定ではあるあるネタであった、”人の体温でない熱源に反応してしまう誤作動”の問題。しかし、最新のAIテクノロジーを活用して、顔検知を行うことができるようになり「人」か「人以外か」を判別して検知することが可能になりました。

顔検知はさらに進化して、サングラスやマスク着用時に対象として認識する・認識しないなどの判定基準も設定できるようになりました。
2020年最新のカメラでは対象者にカメラ前を通過してもらうだけで、0.3秒に35名を高速測定することができ、温度誤差±0.5℃の範囲での検知が可能です。その誤差も黒体(ブラックボックス)を使うことにより誤差±0.3℃に抑えることができます。(黒体って何よ?ということも下記に記載しましたのでご覧ください。) 

黒体(ブラックボックス)

黒体は「標準器」とも言われます。温度を常に一定に保つ機能を持ち、例えば「35℃」と黒体に設定すると、周囲の温度に影響を受けることなく常に黒体表面を「35℃」に保ちます。黒体温度が一定に安定することで、サーモグラフィー上での基準値となってくれるので、”サーモグラフィーに映る他の熱源体の温度”←→”黒体”との比較ができて他の熱源体の温度も安定して検知できちゃうのです。

私、実際にサーマルカメラのテストをしてみたんです。黒体を設置していない状態で、私がサーマルカメラの前に立つと「39℃」と誤った体温を検知されてしまいました。黒体を設置した後に立つと「36,6℃」となり、その時の体温とほぼ変わらない体温を検知してくれました。黒体が無くても、カメラ側で温度補正の調整を行うことで±0.5度の精度まで検温誤差精度を高めることはできますが、やはり黒体がある時の安定感は段違いです。

他にもこんな嬉しい機能が!

サーマルカメラの映像をパソコン画面上で監視することが可能で、リアルタイム・広範囲・遠距離での撮影が可能です。SDカードやレコーダーがあれば録画もできます。
そして遠赤外線は目には見えないですが、サーマルカメラは検知することができるので暗闇でも遠赤外線を検知することができれば辺りが真っ暗でも撮影ができ、遠赤外線の特徴のおかげで多少曇っていたりしても撮影することが可能です。

導入例

DAHUA社のBF2221というサーマルカメラは熱検知だけでなく、監視カメラとしても運用が可能となっており、空港、オフィスビル、ショッピングモール、ネットカフェ、コンサートホール、セミナーホール、イベント会場、大学、高校などの学校施設、保育園、病院など身近な場所で活躍しています。

遠赤外線の特徴のおかげで悪天候でも、夜中でも、確実に不審者をとらえる必要がある国境・海上を監視することも可能です。国境・海上はあまり障害物がないというところも、
サーマルカメラが機能をフル活用することができます。

USBで使えるサーモグラフィカメラ

 

Optris社サーモグラフィPIシリーズ(PI400i、PI450i、PI640)

https://www.optris.jp/thermal-imager-optris-pi400-pi450

低価格+小型、高速を実現した赤外線USBカメラで、-20~1500℃の温度域を非接触かつ二次元で可視化、自動温度監視、自動検査、録画ができるそうです。
そして接続はUSBケーブル一本のみ、日本語対応の多機能ビューワソフト(ファイルの中身を見るためのソフト)も付属していて操作が簡単です。
ガラス温度測定用モデル、高温高速測定モデルと様々な用途に応じたサーモグラフィが
選択でき、どんな場所にも設置できるようIP67取得・耐振動設計・衝撃設計です。

HIKVISION社 DS-2TO21B-6AVF/W

https://www.hikvision.com/en/products/Thermal-Products/Thermography-thermal-cameras/temperature-screening-series/ds-2tp21b-6avf-w/

検知可測定可能距離は1メートルほどあり、体に触れず撮影されたエリア内の体表温度を確認可能です。
顔認識機能を搭載していて自動で顔を追尾しながらリアルタイムで検温が可能です。
人体検出AI搭載も搭載されていて、複数人の体温を同時に検知でき、設定温度を超えるとアラーム音声でお知らせします。
ただし、DAHUA社のとは違い顔全体の温度を検知するためマスクなどをつけての
検温はできないです。
ハンディタイプと書いていますが、三脚を立てて使うことができるのでわざわざ持っていなくとも大丈夫です。
リチウムバッテリーが内蔵されていて最長5時間連続稼働させることが可能です。
また、コンセントかUSB給電で24時間連続稼働もできます。
内蔵メモリ16GBあり、静止画・動画撮影も可能となっています。
Wi-Fi搭載でデータの送付が簡単にできます。

スマホで使えるサーモグラフィ

FLIR社のFLIR ONE PRO for ANDROID スマートフォン対応赤外線サーモグラフィ Micro-USB 435-0011-03 TA410NE-3

https://www.flir.jp/products/flir-one-pro/?model=435-0007-02

なんとスマホアクセサリーでサーモグラフィが撮影可能のサーモグラフィカメラです。
スマホケースの上からでもぴったりフィットするのでケースを外す手間がありません。
使い方は手持ちのスマホに接続し専用のアプリをダウンロードするだけです。
写真保存できてすぐに共有することもでき、もちろん動画も撮ることもできます。
-20~400℃の温度検出ができ細部まで綺麗に熱を映し出してくれるので、体温だけでなく、電気、水道、建築、配管といったものにも幅広く使うことができます。
対応OS ANDROIDですが同じ性能でIOSでも使える機種がFLIR社にあるのでiPhoneやiPad使っているけど、このカメラ使いたいって方もつかえます。

 

最後に

コロナの影響でサーマルカメラの認知度が増えてきて様々な質問が来るようになりました。

そこで今回はこのような記事を書かせていただきました!

どのようなものなのかを少しでもわかっていただけたらと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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